短く話すことが出来ない


短く話すことができない。
あー。とか、
おー。とか言うのはできる。
恋愛について話せとマイクを渡されても、なにがしかのことを一曲分ぐらい話したりできる。
でもその間の「ちょうどいいサイズ」の発言がどうにも苦手だ。どこかにそういうのツマランという意識がある。何かしらの捻りを加えないものをストレートにポンと出すことに抵抗がある。
抵抗があるとか言ってそういうことをしない生活を続けているうちに「ストレートにポン」がしないことのカテゴリからできないことのカテゴリに移されていた。
場が求める言葉を相槌を打つように呟くことはできても、そういう文章を述べるのが気恥ずかしくて難しい。述べるとなったら徹底的に述べたい願望があるので相手のサイズ感に合わせて述べるというのことの宙吊り感に耐えられない。呟くだけならすぐ済む分簡単なんだけど、述べるとなるとある程度の時間を使うので無理なの。

昔から金言やら格言やらを集めることが好きだった。スパッと格好良く、真実を刺し貫く言葉にあこがれた。
そういうのが美意識の高さになって、自意識があれするときに自縛するあれになったっぽい。金言やら格言やらをそのまま引用して場に活かすのもなぜか気に入らない。
会話においては他人の手前、気難しい顔(・ヘ・)をしているわけにもいかないので、あー。とか、おー。とか言ってる。たまに訳のわかったようなわからないようなことを呟く。これだけだと省エネモードで全くつまらない。だからたまにスポーツ等をして発散している。